「しがらみ」といふもの

しがらみ【柵】Ⓐ打ち並べた くいに、竹や木を横向きにからみつかせて水流をさえぎる仕掛け。「ビーバーは、いわば川の流れにーを設けて巣をつくる」Ⓑその人にまつわりついて離れず、何かにつけて(=心理的に)束縛を受けるもの。「義理のーがあって損な仕事…

以下の事柄に共通する点を挙げなさい

(いちいち付き合わなくていいからね) イルミネーション=写真=。マスコットキャラクター。世界遺産。カウントダウン。賀詞交換。グルメ。テープカット。表彰台。花火大会。ギネスブック。町おこし。ランキング。グルメ。イベント。賽銭箱。癒し。アイドル…

四十腕、五十肩、そして

「五十肩」について、新解さんが記すところは〔=五十歳を過ぎて、肩の関節が炎症で痛み、運動しにくくなること。『五十腕』とも言う。⇒四十腕〕 「四十腕」は見出し語にもなっている。しじゅううで【四十腕】四十歳ごろになると時どき腕や肩が痛むこと。「―…

初の入院・手術と「人間の尊厳」その他(3)

東京JI大病院(分院)の病室=写真=である。自宅から歩いて10分足らずの距離だが、脚の血流が詰まってきて往復が難儀になっていた。先週(今はもう去年)、カテーテル治療で脚はずいぶん楽になって歩きやすいものの、今度は心臓そのものの血流を良くしな…

初の入院・手術と「人間の尊厳」その他(2)

たとえば「しびん」というもの=写真=を、治五郎は使った経験がない。 しびん【溲瓶・尿瓶】〔「しゅびん」の変化〕動けない病人や高齢者などが、▵部屋(床)の中で 小便をするのに使う瓶。 手術が近づくと「終わってから6時間以上は、寝返りも打ってはい…

初の入院・手術と「人間の尊厳」その他(1)

「怖さ3割、楽しみ2割」などと書いてから、わずかに4日。2泊3日の入院を終えて無事に退院した実感は「怖さ3割、後ろめたさと屈辱感が各2割、残りの3割は体の不自由に対する忍耐力」であって、露と消えた「楽しみ」などはゼロである。 「逢ひ見てのの…

怖さ3割 楽しみ2割  初の入院・手術を前に

治五郎の持病「糖尿病」は、決して完治するということがない。薬によって体をだましだまし、少しでも生き永らえるしかないのである。 「酒や煙草をやめてまで生き永らえたくはない」と公言してきたワシにとって、後悔や反省の余地はない。いつかは入院・手術…

〝高齢者ドラマの金字塔〟への道

「あれ? この俳優、放送中の連続ドラマに昨日も出てなかったっけ?」 治五郎がボケたからではない(ボケてはいるが)。写真の左から順に八千草薫(10月24日没、88歳)、山谷初男(10月31日没、85歳)、梅宮辰夫(12月12日没、81歳)。 高齢化社会の宿命では…

「焼き魚」と相撲の「出し投げ」の共通点は何か

う~ん、今回の設問は結構、難しいかもしれないぞ。(しかしアンタも、よくこんなブログを読んでる暇があるなあ) 写真左は、ぶりの照り焼き。これのどこが一番うまいかというと、私見だが「皮と身の境目」である。「あ、私は魚の皮は苦手なので食べずに捨て…

馬糞にまつわる清らかな思い出

ウニの味と言えば断然、ムラサキウニやアカウニではなくバフンウニ=写真=に限る。この問題を少し掘り下げてみたい。(こら逃げるな) モンゴルの草原で3か月ほど暮らした時、川で歯磨きしていたら何か草みたいなものが歯に挟まった。薬草というかハーブと…

「ペロルの決算」考

人間は普通、年を取るにつれて体が乾燥してくる。もし「還暦を過ぎたら、なんだか体が脂ぎってきまして」という人がいたら、その人は少しヘンだと思う。 治五郎は(自慢じゃないが)一般人に比べて老化の進行が早めなので、体の乾燥度も人より早いようだ。50…

思えば、あちこち住みました

読者のための記録ではなく、消えゆく自分の記憶を補うために書いておくのですよ。生まれてから今の老境に至るまで、半年以上は住んだことがあるという場所を(順に)挙げれば、どういうことになるか。 青森県東津軽郡平内町、旧西ドイツ・フランクフルト市、…

ドラマ「深夜食堂」と昨今の日韓問題

困ったな。そんな難しい問題を治五郎に論じさせようとおっしゃるか。(誰もおっしゃってないよ) まあ、ご指名なので(指名されてないってば)僭越ながら、ひとこと申し上げよう。 まず、GSOMIA をめぐる日韓のゴタゴタに関しては、清水の次郎長一家を引き合…

治五郎親方の「嬉しいような、哀しいような」

大相撲九州場所は、14日目に横綱・白鵬が43回目の幕内最高優勝を決めた。強すぎたというより、他の横綱や大関が相次いで早々と休場したからだ。面白くない。 幕内で白鵬、十両で東龍、幕下では照ノ富士(大怪我で序二段まで落ちた元大関が、這い上がった)。…

そろそろ最後(?) サンド会

時間の過ぎ方が一段と加速して、月の満ち欠けばかりかヒゲや爪の伸び方にまで実感されるようになってきた。大相撲九州場所も中日(なかび=8日目)を迎えたかと思いきや、きょう20日はもう終盤の11日目だという。第三土曜(今月は16日)夜のサンド会なんか…

「年齢」と「過ち」三態

①Aさん(44、女性)の場合・・・今夜がカレーライスなので、きのう買っておいた福神漬=写真左=を取り出そうと冷蔵庫を開けたら、思わず「あーっ」と悲鳴が出た。そこにあったのは、メンマ(しなちく)=写真右=。「カレーには福神漬、ラーメンにはメンマ…

20年ぶり?に手で文章を書いた

20年というのは、必ずしも誇張ではない。20年前といえば治五郎は働き盛りで毎日、相当な量の原稿を(大いに楽しみながら)書いていた時期だが、すでに鉛筆やボールペンを握ることはなく、何を書くのにもパソコンが欠かせない時代になっていた。 手紙よりメー…

妄想と美化による「ブログ読者」のイメージ

しようもないブログを書き続けていて、ふと感じる「視線」がある。 治五郎は本名を隠していないし、プロフィールやメールアドレスも公開していて「文句や苦情があれば直接、言ってこい!」というスタンスなのだが、そんな相手が(いることはいるけれども)非…

新橋駅前広場の真実

あなたが今春、某テレビ局に入社した新人記者だとしましょう。「いや、僕は別にマスコミに興味ないし」などと言ってはいけません。あくまで仮の話です。 「おい新人! 天皇陛下の即位に関する街の声を拾って来い。場所? どこでもいいが下赤塚とか西尾久より…

台風19号を記念して「岸辺のアルバム」鑑賞

脚本家・山田太一の代表作で、テレビドラマの歴史に残る名作といわれる「岸辺のアルバム」(TBS、1977年)を2日間で一気に全部見た。1話50分×15話だから結構、根気が要るのだが退屈はしなかった。 いま風に言えば、テーマは「家族の崩壊と再生」てなこ…

新解さんは、鳥肌が立つほどヤバイ

新解さん(新明解国語辞典)で「やばい」の項を読んでみよう。まずは2005年に発行された第六版から。 やばい 〔口頭〕〔もと、犯罪者や非行少年の社会での隠語〕㊀警察▵につかまりそうで(の手が回っていて)危険だ。㊁不結果を招きそうで、まずい。 続いて…

やむにやまれぬ野次馬根性

やむにやまれず【止むに止まれず】どうしてもそうしないではいられない(で)。「止むに止まれぬ▵事情(提言)」 やじうま【野次馬・弥次馬】当人とは無関係の事件に、興味本位から見物に繰り出したり おもしろ半分に騒ぎたてたり する▵こと(人)。「―根性…

日本ーモンゴル戦を見るのがつらかった理由

©日刊スポーツ モンゴル人の妻は、日本に住んで久しい。サッカーW杯2次予選を見ていても「柴崎は出てる? なぜ久保を出さないの?」と、もう日本人の目になっている。 対して日本人の年老いた夫(治五郎)は、なんとなく「弱い敵」モンゴルを応援したい気…

哀しきかな「猪突猛進」と「横流し」

この1週間、読売新聞を読んでいて(というか、眺めていて)「よく分からなくなってきました」の感が強い。 いつの間に、日本人は「ラグビー大好き民族」に変貌したのだろう。南洋の小国に勝てば1面トップ+スポーツ面+別面特集記事。試合の何日も前から大…

力士は相撲のプロ、弁護士は入れ知恵のプロ

治五郎親方の直感を言おうか。この勝負、貴ノ富士と弁護士=写真=に勝ち目はない。 あまりに出来の悪い付け人に業を煮やした十両・貴ノ富士(22)が、相手に差別的な言辞を吐き続けたうえ、カッとなって顔を殴った(2度目)というのが発端。ワシも見に出か…

後生畏るべし

こうせい【後生】自分のあとから▵生まれる(学ぶ)人。「―畏(オソ)るべし〔=将来どんな偉物(エラブツ)になるか分からないのだから、若いからと言って侮るわけにはいかない〕」 国連の「気象行動サミット」に参加したスウェーデンの環境活動家グレタ・ト…

「得」をしたくないという「欲」

それは矛盾している! と、マトモな人なら思うのではないだろうか。 【矛盾】二つのものが、論理的に整合しないこと。「―が解消される / ―に満ちた / ―を▵おかす(はらむ・あばき出す・来す) / ーした発言 / ー撞着・自己ー」 得と欲は、ワンセットで「欲得…

「大歩危小歩危の時代」は加速している

大歩危小歩危(おおぼけこぼけ)? うーん、なんだか知ってる地名だぞ。行ったこともあるような気がする。いつ、何の用でだったか? はっきり思い出せない。 いわゆる認知症の初期から中期にかけて、こういう症状が現れる。 いろいろ調べてみると、徳島県の…

起承転結の結

<10年前の〝生前葬〟が発端。この3年は毎月第一土曜の晩に「いちど会」と称する小宴を催してきた。参加者は性も年も職業もまちまちだ。「来る者は拒まず」主義だから、顔触れは固定していない。 ≪出会いは絶景である≫とは俳人・永田耕衣の言葉だが、その≪…

起承転結の転

<〝生前葬〟をやろうと思い立った。1997年、44歳の時。前年の暮れに年賀状を書きながら、だれかれに「本年もよろしく」「今年こそ一献」と毎年、同じ文言を記している自分に嫌気が差したのだ。 限りある人生。日々の仕事に追われてばかりいると再会したい人…