注文の多い理髪店

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 歩1分の「理容室 つばさ」に行ってきた。ここに入るのは初めてで、散髪=図はイメージ。著作権を主張しないでほしい=そのものが実に久しぶりだ。

オヤジが3人でやっている。60代、50代、40代(確かめたわけではない)。メニューで埋まった定食屋の壁面さながら、貼り紙が多い。

10分少々の待ち時間に観察すると、大半はサービス別の値段の概略と「60歳以上は200円割引」(ありがたい!)などの説明だが、気になる貼り紙もある。

「酒に酔って大声を出して騒いだり、暴れたりする方にはカット技術をすることはできません」「ひどい方がいれば警察に連絡します」

尾久警察署の電話番号も2か所に貼ってある。う~ん、どういう客が来るんだろう。

「大声で泣いたり動き回ったりするお子さんには、カット技術をすることができません」というのもある。「カット技術をする」とは独特な言葉遣いだが、散髪ではなくカット技術なんだというところに、職人の誇りとこだわりが感じられた。

50代の中堅の世話になる(実際は40前後かもしれない。なにせ彼自身の頭が、床屋に行く必要を感じさせない景色なので)。ワシは、うんと短く刈ってもらった。理容師の技量を云々する資格などないが、まあ「中の上」ではないだろうか。

支払いの段になったら自分の年齢を証明する必要があるのかと思いきや、何も聞かずに200円を割り引いてくれた。うれしいような、寂しいような・・・。