人生史上最悪の三日酔いとは

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今年の夏は天候のせいもあってビール=写真=の消費がガクンと落ちたそうだが、これは何年も前から続いている傾向で、発泡酒第三のビールも振るわない。

チューハイやワインに押されているようだが、治五郎はビールはあまり飲めない。酔っ払う前に腹一杯になってしまうからだ。効率が悪いのである。味は日本酒が一番だが、効率(と経済事情)の問題で普通は焼酎だ。芋がいいが(これも経済事情で)麦でも可とする。最も効率が良くて体質にも合っているのはウオツカや泡盛だけれども、これまた毎晩となれば経済事情(と糖尿病)で、なかなか思い通りにいかないのである。

20代の前半に一度「ビールだけ飲み続けたらどうなるんだろう」という探求心に抗しきれず、酒屋に大瓶1ケース(20本)を配達してもらって一人で挑戦したことがある。何度もトイレに立ちながら、明け方まで飲んだ(らしい)。

翌日の午後遅く目が覚めたら空き瓶が13~14本並んでいて、酒飲みとしてはヒヨコみたいな駆け出しだったから、それまで経験したことのない苦しさに見舞われた。オシッコというものは水分だけで、アルコール分は体内にとどまるので、いくら度数が低いからといって侮ってはいけないのだ。塗炭の苦しみは丸3日に及んだ。

「バカなことを試みるものではない」という貴重な教訓を、その3日間で肝に銘じた。もっとも「バカなこと」とはビールの飲み方に限った話であって、その後も日本酒は日本酒、ウオツカはウオツカ、焼酎は焼酎、ワインはワインと、それぞれ酒の種類別に貴重な経験と教訓を積み重ねてきた。今や「あれから40年!」である。

64歳ごときの〝若造〟が「長生きした」なんて生意気だ、と超高齢者からはお叱りを受けるわけだが、酒量を省みれば手術も入院も未経験のまま今日に至ったことは「奇跡」と言っていい。(いくらなんでも、そろそろ年貢の納め時のはずなんだがなあ)