おかしゅうて やがて悲しき しらけ鳥

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〽 しらけ鳥 飛んで行く 南の空へ

  しらけないで しらけないで しらけたけれど  (みじめ みじめ~)

40代半ば以下の世代は、もう知らないかもしれない。治五郎が高く評価してきたコメディアン・小松政夫の「しらけ鳥」=写真=。

昔のドリフターズのコント番組を見るともなく見ていたら、彼の懐かしい姿に出合った。「もう死んでたっけ?」と思って検索したら、地味に活躍しているようだ。

彼の生前(いや、まだ元気なんだってば)、新宿の喫茶店で取材したことがある。コメディアンは概して真面目でストイックだと言われるが、この人は典型的だ。終始マジメに応答するので、こっちが笑いをこらえるのに苦労した。

「しらけ鳥」という歌は彼の芸の白眉であって、ワシに言わせれば「バカバカしさの極致が生む笑い」だ。芭蕉の句「おもしろうて やがて悲しき 鵜舟かな」と、対象や趣は少し違うが通底する! と感じるのはワシだけでしょうか。(多分そうです)

どんな歌なのか? と気になってしようがない若者は、勝手に調べてみて下さい。