昨日の今日の飛鳥山

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 飛鳥山公園(北区)の桜=写真左=が満開だというので、珍しく外出した。本当は何人か集めて白昼の宴会を企んでいたのだが、平日だから一般勤労者は忙しい。隠居夫婦と加藤画伯で都電「王子駅前」に集合し、東武ストアでビールなどを買い込んだ。

上野公園などに比べると人は少なく、早くも散り始めた花の風情は申し分ない。朝に100円ローソンで見つけたレジャー・シート(税込み108円)を敷いて宴を催した。

東京で1番目か2番目に低いという飛鳥山は、江戸時代から桜の名所で有名だったそうだが、当時の桜はソメイヨシノではないので、ずいぶん地味なムードだったのではないかと思う。落語「長屋の花見」なども、実際の光景は現代と違っていただろう。

周りを見渡すと、一人で本を読んでいる青年もいればホームレスと間違われそうな老人もいる。会話が聞こえるわけではないが、外国人が多い。(確認できた国は中国とブラジル。そういえば、わがグループだって3分の1がモンゴルだ)

よく分からない関係のカップルもいる。ワシらだって紅一点がトイレに行けば、60代の男と50代の男が二人並んで桜を見ている図になるので、少し不穏な感じではある。

王子駅から〝山頂〟まで無料のモノレール=写真右=が運行されていて、カタツムリに形が似ているというので(似てるかな)、通称はエスカルゴならぬ「アスカルゴ」。飛鳥を掛けたのだろう。いかにも日本人らしいチョコザイな命名だ。

【猪口才】〔「ちょこ」は擬態語。ちょっとした才能しか持っていない意で、侮蔑を含意する〕「こなまいき」の口語的表現。

ワシは侮蔑を含意していない。その証拠に、乗って山を下りた。2分足らずだが快適な旅であった。