花粉症を嗤う者は花粉症に泣く

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 治五郎は、地球規模で考えても「花粉症の先駆者」を自任する者である。まだ原因も治療法も確立していなかった1960年(7歳)前後から、桜の咲く季節には1~2か月にわたって七転八倒の苦しみを味わったものだ。

それが30代ごろになると、何の治療をしたわけでもないのに自然に症状がなくなった。周囲では逆に患者が急速に増えだした時代である。「50で初体験? ちっちっち、遅いね」てなもんで、愚かしい優越感に浸った時期もある。(浅ましいことだ)

天罰が下ったのだろう。今年の春は様子がおかしい。昔のいじめっ子に再会したようなもんで嫌~な懐かしさを感じる。数日の間にも症状は進行し、花粉症歴では初心者に属する妻の指導を仰いだが、目薬やマスクだけでは問題が解決しなくなった。

先覚者としては屈辱的だが、やむなく飲み薬(服用は毎朝、食後に1錠)=写真左=を分けてもらい、それでも足りずに点鼻液=写真右=を借りるまでになった。(これは下半身に挿入するものではなく、蓋を外して中身を鼻の穴に噴霧するものである)

しかし「人間は弱いものだ」ということを、こうして死ぬ前に実地教育してもらえるのは貴重な体験だ、とワシは感謝している。(たかが花粉症で、と思ってはいけない)