「かさ」をめぐる考察

 

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野球中継などで「カサにかかった攻撃」という局面が生じる場合がある。

 AチームとBチームは実力が伯仲しているのだが、何かの弾みでAチームに流れが来ると連打が飛び出し、盗塁などもうまくいく。逆にBチームは、大事なところで暴投やエラーが飛び出す。Aチームの攻撃は「カサにかかり」、たちまち大差がつく。

こういう展開に出合うと、治五郎は不愉快になる。それまでAチームを応援していたくせに、チャンネルを替えてしまう。我ながら性格が歪んでいると思う。

「笠」=写真左=と「傘」=写真右=の違いを、新解さんはキチンと説明している。

【笠】に関しては【ーに着る】自分に有力な後ろ盾が有るのをいいことにして、大きな態度をとる。【傘】の用例としては「米国の核のー〔核兵器の威力による安全保障〕の下にある」を挙げている。どちらもワシの憎むところである。

では「カサにかかる」のカサは、笠か傘か? これが、どっちでもないのですね。

【嵩】(見た目の)物の量やその大きさ。【ーにかかる】㊀優勢に乗じて攻撃に出る。㊁頭から抑えつけるような態度をとる。

甲子園では20分後にセンバツの決勝戦智辯和歌山大阪桐蔭)が始まるところ。どちらか一方が嵩にかかったりしなければ、ワシとしてはどっちが勝っても文句はない。