日本人は「長いもの」に弱い

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<長い塀 つい小便が したくなり>(内田百閒の川柳)

治五郎は概して「長いもの」があまり好きではない。魚類においてウナギとサンマ(形状ではなく味)が大好きなのは、例外中の例外と言っていいだろう。

ことわざというものは、どれも説得力に満ちているが「長いものには巻かれろ」に、ワシは昔から嫌悪感を隠せない。

【長い物には巻かれろ】力のある者にはかなわないから、黙って従っている方がよい。

 戦争に負けたとたん、日本ではこれが「国是」となった。ウナギとアメリカを同列に扱おうとは思わないが、終戦の8・15までの日本は、今の北朝鮮も及ばないような全体主義国家=洗脳国家だった。最後の一人になっても竹槍で敵を殺す、と本気で思い込んで(思い込まされて)いたのだ。(命拾いした経験者も今では忘れたふりをしている)

戦後、安倍さんの祖父や麻生さんの祖父が「長い物」に巻かれる決意をしたので、日米安保条約は今も「国是」。どんなに変な大統領がアメリカに出てきても「アンタ、かなり変だよ」と、面と向かっては絶対に言えない。

 長いもの=写真は国会議事堂の赤じゅうたん=に、なぜ日本人は「巻かれよう」と思うのか。外国の長い物に巻かれるな! などという世論は決して生まれない。なぜなら、日本人が国内でも長い物に巻かれたがっているからである。

うー、ワンワン! (治五郎よ吠えるな)