日本人は「第三者」にも弱い
政治・経済・社会・スポーツなど諸分野においてAという主勢力(強者)と、劣勢のBという対抗勢力がある場合、Aの主導で「第三者」なるものに下駄が預けられることが非常に多い。
「専門家」「有識者」と呼ばれるお歴々による「第三者委員会」などというものが、それだ。顔ぶれを見ると著名なマスコミ人や評論家も交じっており、なんとなく公正・中立のイメージがあるのでパンピー(一般ピープルの略。今や古語)は安心する。
【第三者】当事者以外の者。「ー(の手)に渡る」
【当事者】直接その▵事件に関係する(事にタッチする)人。「-能力▵が問われる(を欠く)」
しかし、当事者でないからといって油断は禁物。メンバーの中に、A勢力の息のかかった人物が紛れ込んでいることが往々にして見受けられるからだ。
【息】〔動物が〕生きる必要上、空気を吸い込んだり吐き出したりすること。また、その時の空気。「商社のーがかかる〔=世話になったりして、つながりが有る〕」
馬=写真=は大抵いつも鼻息が荒いが、人間は発言力があって鼻息が荒い人ほど、権力者の鼻息をうかがう傾向があるように思われる。
【鼻息】〔音が聞こえるほどの〕鼻でする息。「-〔=ご機嫌〕をうかがう」
【ーが荒い】㊀強さに自信を得て、当たるべからざる勢いである。㊁言葉や態度の端ばしに強気が うかがわれる。
政治家も官僚も週刊誌も、鼻息が荒い場合は、誰かの息がかかっていたり誰かの鼻息をうかがっていたりしないか、パンピーとしては気をつけなければならない。