今こそ「野球」を語りたいが

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 「なんで、サッカーW杯の開催中に限ってプロ野球の話をするんだ?」

「治五郎は偏屈者だから、みんなと話を合わせるのがいやなんだろう」

まあ、そう決めてかからずに。ワシの少年時代は日本中、スポーツといえば野球かプロレスであった。そして野球といえば長嶋茂雄=写真左=であり「巨人の星」=右=であって、他の選手やチームはどうでもよかった。

ワシは、ご指摘通りの性格だから「強者」には抵抗があって、天性のスターである長嶋と、「巨人の星」の飛雄馬主義(ヒューマニズム)には強く惹かれつつも、周囲の熱狂ぶりとは一線を画していた節がある。

読売新聞に就職して「あ、ここはジャイアンツの親会社だったか」と気づいた。別に巨人を応援しなければならないという内規はなく、現に大阪本社ではタイガースのファンが多いらしい。

巨人には応援したいような、したくないような、複雑な感情を抱いて今日に至る。しかし他のチームには何の思い入れもないから、巨人が出ていない試合は見る気がしないし巨人が勝っても、それほど嬉しいわけではない。詰まらない観客なのである。

今年のペナント・レースは、セ・リーグが「一強(広島)他弱」、パ・リーグは「一弱(楽天)他強」の感があり、面白いんだか詰まらないんだかよく分からない。

野球にあってサッカーにない魅力の一つは「間(ま)」だと思うのだが、それがアメリカ人に分かってヨーロッパ人には分からないというのがまた、不思議である。

W杯の方は、どのチームも最初の一戦をそろそろ終えて、リーグ戦突破へ向けてだんだん面白くなる。ワシも当面、野球よりサッカーに目が向かわざるを得ないようだ。