身体髪膚(はっぷ)これを父母に受く

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あえて毀傷(きしょう)せざるは孝の始めなり

【髪膚】「髪の毛と はだ」の意の古風な表現。〔からだ全体の意に用いられることもある。例、「身体ー、これを父母に受く」〕

【毀傷】「損傷」の意の古風な表現。「身体髪膚これを父母に受く、あえてーせざるは孝の始めなり」

「個人の肉体は両親から与えられた大切なものだから、(たとえ気に入らない部分があっても)勝手に傷をつけたり整形手術をしたりしてはいけない。この考え方が親孝行の出発点である」という意味だろう。

治五郎には諸般の事情があって「孝」を説く資格など全然ないのだが、床屋で髪を切ることを除けば身体髪膚を毀傷した経験はゼロと言える。

ところで、上の写真である。どこの誰とは言わないが(言ってるだろう)、某国の天才的なサッカー選手の腕に施されたタトゥー(入れ墨)。

これを見て「おお、美しい。見事な芸術だ!」と讃嘆する日本人は、残念ながら滅多にいないだろう。大半は「毒々しい・・・」と、顔を背けるのではあるまいか。(モンゴル人の大半も同様だということは最近、知った)

いれずみ【{文身}・{刺青}・〈黥】〔「入れ墨」の意〕皮膚を針などで傷つけ、墨・朱などを入れて、色鮮やかな模様などを▵かくこと(かいたもの)。ほりもの。〔江戸時代は前科者の目印とし、現在は香具師などがする〕

肩かどこかに恋人のイニシャルを彫るくらいならカワイイもんだが、メッシ(って誰だっけ)に限らず、タトゥーは一度彫ると柄が増えこそすれ減ることはないらしい。我が国の場合、最後はクリカラモンモンまで行くのが必定だ。

倶梨伽羅】〔竜の意の梵語の音訳〕岩の上に立ててある剣〔=不動明王が右手に持つ降魔の剣をかたどる〕に竜が巻きついた形。火炎におおわれている。

ーもんもん【ー紋紋】くりからなどを背中に彫った いれずみ。また、その いれずみをした博徒(バクト)や、鳶(トビ)の者など。

銭湯や温泉場では普通、入れ墨をした人の入場を禁じているが、メッシ(誰だっけ)らには「反社会的」という認識がないから、2020年の東京五輪に彼らが大勢やって来ると、さまざまなトラブルが予想される。政府は早めに対策を講じなきゃいかんぜよ。