「扇風機」と寿命を競うかどうか

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 妻のアルタンと、来日中の妹バルジン(合わせるとバルタン)が、扇風機=写真=を買ってきた。隅田川の向こう(足立区)にある大型家電店までは片道10分以上、治五郎が荷物を持って歩いたらヘトヘトになるが、アラフォー姉妹は平気の平左だ。

【平気】いかなる外的事情にあっても気にすることが全く無く、悠然として平常心を失わない▵こと(様子)。「-を装う」「ーの平左〔=平気の擬人化した表現〕」

 ワシが扇風機というものを初めて購入したのは、20歳の貧乏学生時代。全く陽の当たらない4畳半(家賃6000円)にクーラーなどは付いていないので、おもちゃみたいな扇風機を買ったのだが、音がうるさかった。戦闘機「ゼロ戦」に乗っている気分だ。

当時に比べると、今どきの扇風機(日立製)は凄い。まず、音がほとんどしない。首振りの角度やタイマーなど、細かい設定も簡単に出来る。「ワシのような者には、もったいない」と、あちこちいじっていたら、こんなシールが貼ってあるのに気づいた。

<製造年:2018年

 設計上の標準使用期間:10年

 設計上の標準使用期間を超えて使用されますと、経年劣化による発火・けが等の事故に至るおそれがあります。>

寿命10年、というわけだ。となれば、ある連想が働くのは自然の成り行きだろう。扇風機の寿命と治五郎の余命、どっちが長いか?

「こんな機械に負けてちゃダメよ」と二人の女は言ってくれるのだが・・・ワシの場合は<経年劣化による事故>が、きょう発生しても全く不思議ではない。

薔薇ノ木ニ 薔薇ノ花サク。 ナニゴトノ不思議ナケレド。 (北原白秋