新潮45と貴乃花46 治五郎は44

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新潮社の「新潮45」が休刊に追い込まれた。この月刊誌は1982年に「新潮45+」という名で創刊され、45歳以上の中高年をターゲットに〝後半生の生き方〟を考えさせるユニークな存在で、幾つかの話題も提供した。

が、某女性国会議員の「LGBTに生産性なし」発言が物議をかもした際に対処を誤り、恥の上塗りをする特集を組んだのが命取りとなった。内外の批判が強くて同情する人は少ないが、社長の「談話」には「すみませんでした!」という謝罪の言葉がない。

同じ日に大相撲の貴乃花親方(46歳)が、日本相撲協会との〝離別〟を表明した。午後5時からの記者会見だったから、長々と生中継せざるを得ない民放各社は予定が狂って右往左往だ。混乱は今日、明日以降もしばらく続くだろう。

45、46。どうも、この辺の数字に最近の「厄」は集中しているような気がする。

治五郎は常々「最も美しい曲線は、放物線=上図=である」と思っている。投げ上げた物体が上り続けてピークに達し、やがて下降に転じる。この時期が、現代日本人は40代半ばなのではないかと思うわけだ。

ワシの場合は38歳で〝モンゴル体験〟があり、帰国してからは実にいろんな出来事があった。いろんな人に出会い、人と人を出会わせたこともあれば(結果として)人と人を別れさせたこともある。

「もう今が放物線のピークだな」と感じたのが44歳の頃で、その年に「生前葬」と称する宴会を開く。年賀状の交換などをやめ、葬式なんかやらないと公言したのだ。

その後の人生は、多少のジグザグはあるが全体としては順調な下降線をたどっている。「放物線」と並んでワシが好きなのは「自業自得」という言葉。これは自然の摂理に従っているだけで「厄」でも何でもない。と割り切れば結構、スッキリしますよ。