台風などの災害情報をめぐる1、2の感想

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今年の夏は、気象庁の緊急会見を見る機会が多かった=写真は、気象庁予報課のK主任予報官=。この人の表情や話し方が、治五郎はとても好きだ。

「幸せな面相」とでも言おうか、顔が明るいのだ。親の育て方が良かったのか、あるいは現在の家庭環境に恵まれているのか、それは知らない。しかしホッとする顔だ。

自然科学の発達がもたらす人類の明るい未来を信じて疑わないのだろう。宇宙飛行士などには、例外なく同じような明るさが感じられる。目が笑っているとでも言おうか。

ただ、こういう人は緊急会見には向かない。「80年に一度の暴風雨が迫ってます! 今すぐ、避難所に行って下さい!」と叫んでも、テレビを消して家を出る人はいまい。「今さら避難する年でもないわい。アンタの顔を見ながら死んだ方が増しじゃ」

目や眉の辺りに性格が出る人は多いものだが、予報官の表情が(先天的に)明るいと、ものごとがマイナスに働くこともあるのではないではないだろうか。

 台風に関しては、ほかにも言いたいことがある。「名前をつけなさいよ」

昔は「キティ台風」とか「伊勢湾台風」とか、立派な名称があった。その名を聞けば誰もが「ああ、あの時は」と記憶をよみがえらせることが出来た。今はどうか?

「平成〇年の台風〇号」なんてアンタ、いちいち覚えてられますか? 「あの時は、よせばいいのに婆さんが田んぼを見に行って、用水に落ちたんだ。いつの何という台風だったかのう」。ほら、覚えていられない。

記憶すべき大災害には、ちゃんとした名前を与えるべきではないでしょうか。