激動の角界、1年を要約すると②

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 写真①(©共同)は、11月の九州場所で優勝・殊勲賞・敢闘賞を獲得した小結・貴景勝(左)と、敢闘賞の平幕・阿武咲(おうのしょう=右)。どちらも22歳だ。

治五郎親方は、ずいぶん前に「勝咲時代」だか「咲勝時代」だかの到来を予言したが、あながち的外れではなかったと言えよう。誰の目にも角界の世代交代は迫ってきているから、そろそろ22歳ぐらいで大関を狙える日本人力士が出てこないことには、次々と現われる有望なモンゴル勢には太刀打ちできない。

写真②は、コアラ。貴景勝か阿武咲のどちらかがコアラに似ている、と言っているのではない。(前者の優勝インタビューを見ていたら、ちょっと連想が働いただけ)

貴景勝にとって、この1年の過ぎ方はワシ以上に早かっただろう。兄弟子・貴ノ岩が元横綱日馬富士の暴行でボコボコにされ、その処理をめぐって貴乃花親方が日本相撲協会に挑戦状を叩きつけたと思ったら、弟弟子の暴力事件で形勢逆転。あれよあれよという間に親方が引退して部屋は消滅、親方と女将さんの離婚という落ちまでついた。

まあ、人生にはありがちなことだ。貴景勝は、これを奇貨として相撲道に邁進せよ。

【奇貨】〔珍しい品物の意〕意外な利益を得る見込みのある▵品物(機会)。「…をーとして / ーおくべし〔=この機会をのがさず仕入れて置くに限る〕」