「飲んだら乗るな」は車に限らない

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もう何年前のことになるやら定かではないが、ギタリストで子守唄研究家の原荘介さん(1940~)を連れてモンゴルへ行ったことがある。子守唄の取材で知り合い、共通の知人が異様に多いことに気づいて親交を結ぶことになったようだ。

その時のモンゴルでは数々の楽しい思い出があるが、彼が今でもよく大笑いしながら口にするのは「イッケンさんが酔っ払って馬に乗った時の、馬の困惑顔」だ。(イッケンさんというのは、治五郎の本名に基づく愛称)

一緒に馬で河を渡る時=写真①=に、馬がどっちへ進んだらいいのか分からなくなって河の真ん中で立ち止まり、途方に暮れて動けなくなったという。「人馬一体」というくらいだから、乗っている人間が酔っ払いだと馬は困惑するのだ。

いま思えば、あれは極めて危険な行為であった。モンゴルでは今も〝酒酔い乗馬〟で落馬し、命を落としたり障害者になったりするケースが少なくない。

原さんから先日、コンサート(5日夜、武蔵野公会堂)のチケットが届いた。彼は歌手の加藤登紀子さんにギターの手ほどきをした人ということもあって、その次女・Yaeさん=写真②=が共演する。

「牛に引かれて善光寺参り」ならぬ「馬に引かれて吉祥寺参り」というところか。