「おぎはやぎ」と「亡き大女」の教訓

f:id:yanakaan:20190512075707j:plain f:id:yanakaan:20190512075748j:plain

11日【番組】フジテレビ系列午後7時「クイズ99人の壁SP」で、「おぎはやぎ」とあるのは「おぎやはぎ」の誤りでした。東京ニュース通信社の配信にミスがあり、確認も不十分でした。(読売新聞12日付「訂正 おわび」欄)

おぎやはぎ」(左)というのは小木と矢作の芸人コンビだが、「おぎはやぎ」と書き間違えても気づく人は少ないのではないだろうか。番組欄の誤りに気づいて、わざわざ通報してくる読者も存在することが、新聞という媒体にとっては怖い(ありがたい)ところだと思う。

おうじょ【王女】㊀王の女児。

なぜ、ここで王女(右)を引き合いに出すかというと先日、ある本を読んでいたらクラシックの名曲として「亡き大女のためのパヴァーヌ」という曲名に出合って首を捻ったからだ。

パヴァーヌとは「16世紀初頭のフランス宮廷舞踊の一つ」だそうだが、あの曲は「亡き王女のためのパヴァーヌ」ではなかったか? 王女と大女とでは、だいぶ意味が違う。

おおおんな【大女】並はずれて体の大きい女

問題の王女は並はずれて体が大きかったのだろうか? そうではあるまい。治五郎が推理するに、著者(編集スタッフ)は「おうじょ」を「おおじょ」と入力・変換してしまったのだろう。それに誰も気づかぬまま、本が印刷・発行されてしまった。

「確認が不十分」だと、こんなミスは常に起こりうる。人間に間違いは付き物だ。「おぎはやぎ」や「亡き大女」なら笑って済ませられるかもしれないが、右折車両が対向車線の直進車を十分に確認しないと、衝突した車のどちらかが保育園児の列に突っ込んだりして、取り返しのつかない重大な結果を招く。恐ろしいことである。

恐ろしいことだが、どんな人間も一瞬の過ちは避けられないという事実を眼前につきつけられる時、罪のない他人様(特に幼児などの弱者)を傷つけないためにはどうすればいいのか?

「自動車を運転するなど、もってのほか! なるべく外出を控え、家の中でジッとしていなさい」という結論になりはしないか? これまた実に「恐ろしい」教訓である。