笑ってしまった「人生案内」

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写真は、ひとまず置いといて。

今朝の読売新聞「人生案内」欄の見出しに「主治医が私に『腹黒い』」とあるので、何ごとかと思って読んでみた。

相談者は熊本・G子さん(70代主婦)。通院治療中の主治医が同郷人で信頼していたのだが最近、こう言われたという。「どれだけ腹黒いか、今度エコー(超音波)検査や大腸ファイバースコープ胃カメラで見ましょうかね」

「看護師さんもいる場で、同じことを3度もです」とG子さんは憤慨する。「家族にも誰にも言えず、胸の中に納めています。今後どんな顔をして先生の前に行ったらいいでしょうか」

回答者(作家の眉村卓)は、まじめに応対している。「お医者さんは軽い冗談を口にしたに過ぎないと私は思います」「気になさることは何もないと考えるのですが、いかがでしょう」

治五郎が思うに、これは冗談の下手な医者と、シャレの通じない患者によって現出したファース(一幕の喜劇、笑劇)、いや悲劇である。

医者の方は、日テレの「笑点」で腹黒キャラクターを演じている三遊亭円楽師匠=写真=あたりを意識したのではないだろうか。受けを狙ったのだが当のG子さんには全く通じず、聞き慣れている看護師たちは「またか」とウンザリしたに違いない。

高齢者医療の現場では日常茶飯事とも推察されるが、これは「人生案内」が取り上げるべき内容だろうか。投稿件数がよほど減っているのだろうか、と心配になった。