初対面で「かのこ」という女を抱いてしまった私

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あるいはショッキングなタイトルを掲げたかもしれないが、ご心配なく。決して、そのような話(どのような話だ)ではないのです。

 だく【抱く】㊀かかえるようにして胸もとに持つ。「人形を抱いて寝る / よしよしと言って抱き上げた / とりが卵を抱いて〔=あたためて〕いる」  ㊁「男性が女性と同衾する」意の婉曲表現。「抱いてちょうだい」

しかし「抱いてちょうだい」なんていう例文を辞書が載せるかなあ。それはさておき、治五郎が「抱いてしまった」のは言うまでもなく(言うまでもなきゃ言うな)、㊁ではなく㊀の意味に於いてである。

かのこ(花乃子)というのは今年四月に生まれた女児の名であり、治五郎にとっては初孫に当たる。(抱いて悪いか)

きのう土曜日、妻のアルタンと一緒に家を出た。正午に西武池袋線大泉学園駅前にある「あしたのジョー」像=写真=の前で息子のK太郎(39)と落ち合い、バスで数分の自宅マンション(賃貸、4階)へ。

K太郎は両親の不仲(のち離婚)という経験があるので、ワシとの距離感には微妙なものがある。妻のM子がいなかったら、父子の連絡も途絶えていたのではないだろうか。

居心地の良さそうな部屋には、ユーミンの懐かしい名曲の数々が流れている。こういう音楽を聴いて育った子には、ま、大過ないだろう。

 衰えの目立つ祖父が、花乃子に指を握られながら聴いていたのは中島みゆきの「誕生」や「時代」だった。

前者にいわく「生れてくれてありがとう」、後者にいわく「めぐるめぐるよ 時代はめぐる  別れと出会いをくり返し」

うん、そういうことなんだよなあ。(続きは、また)