大相撲七月場所の初日に両国へ足を運ぶ

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ははあ、相撲好きの治五郎のことだから、目的は国技館=写真=に違いない。と思った人はブブー、残念でした。七月場所は名古屋と決まってるじゃありませんか。雨の日曜の昼下がり、両国界隈は閑散としていた。フェイントに引っかかっちゃいけません。

 目的はといえば、畏友のギタリスト原荘介(79)のミニコンサート。「原荘介ふたりの会」といって、今回はハーモニカの老大家・斎藤寿孝さんとの共演だ。

定員50~60人の小ホールには「老人力」がみなぎっている。ワシ(66)でも平均年齢よりは下だろう。主演の二人は、ときどき「この曲の歌いだしはどういうんだっけ」「プログラムを持ってないんだけど、次の曲は?」と客に問い掛ける。客の方も慣れたもので、少しぐらい音程が狂ったり、とちったりしても動じる者はいない。

最後は「みんなも一緒に歌って」というので、昔の「うたごえ喫茶」か特養老人ホームの「おやつタイム」のごとき様相を呈した。

原さんから聞いてはいたが、葬送と死生観の研究家・小谷みどりちゃんも来場していたので、10人ほどで行われた居酒屋での打ち上げにも一緒に参加した。彼女も今や「アラフィフ」(50歳前後)だそうだ。

最近、勤め先の第一生命経済研究所を辞めてフリーになり、相変わらずマスコミで多忙を極める身なのに、あろうことかカンボジアでパン屋(コッペパン専門)を始めたという。いったい何を考えているのであろうか。

その件や、ハゲを疎んじる日本人の歪んだ精神文化などについて、原老師ともども耳を傾けた。

電車のホームで皆さんと別れた後、どこの駅で降りてタクシーを拾ったやら記憶にない。徘徊防止を思えば危険な行為なのだが、無事に帰ったようだ。