フラッシュの点滅とハンシャにご注意ください

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延々、何時間も続いた民放の生中継の間中、画面の隅に繰り返し「*フラッシュの点滅にご注意ください」という表示が出た。吉本興業社長の記者会見=写真=である。

テレビ中継を見るのに、どうすればフラッシュの点滅だけ見ないようにできるのか。番組そのものを見なければいいのだが、それだとテレビ局も視聴者も困る。この矛盾!

治五郎が思い出したのは、たばこのパッケージだ。<喫煙は、あなたにとって肺がんの原因の一つとなります><疫学的な推計によると、喫煙者は肺がんにより死亡する危険性が非喫煙者に比べて約2倍から4倍高くなります>

だったら、たばこを作ったり売ったりしなきゃいいのだろうが、それだと巨大企業JT(日本たばこ産業)の社員と家族、そして愛煙家が大いに困る。

 テレビ局やJTの本音は、こうだろう。「目(肺)に害があるのは重々、承知しておりますが、放送(販売)しないことには我々の生計が成り立たないので、建前として注意を呼びかけます。有害で誠に恐縮ですが、どうか見(吸い)続けて下さい」

吉本の会見がどうだったかと言えば、まさにグダグダの内容で、ほとんどの芸人と視聴者の怒りに対しては火に油を注ぐだけの結果となった。

 質疑応答の中で何十回となく繰り返されたのが、ハンシャという言葉。ワシは「光」に関係する「フラッシュ」「点滅」の連想からか「反射」を思い浮かべたが、そうではなく「反社会的勢力」の略語「反社」だった。

はんしゃかいてき【反社会的】その社会の法秩序にあえて反抗したり 道徳上の社会通念を故意に無視したり する言動をとることによって、社会の他の成員にまで好ましくない影響を与える様子だ。「―分子」

かつての「暴力団」が、パンチパーマにサングラス、クリカラモンモンという分かりやすい外見ではなくスーツ姿の銀行員などに化け、特殊詐欺の専門家集団を構成するようになった。警察では今も「マル暴」という隠語が通用しているんだろうか?

横文字や若者言葉だけでなく、近年は「反社」のような新語も日々大量に生み出されているから、覚えきれない高齢者にとっては非常~に難儀な事態である。