人の群がるところへは行かない私
<「第42回隅田川花火大会」(隅田川花火大会実行委員会主催、読売新聞東京本社など協賛)が27日、隅田川を挟む台東、墨田両区の2会場で開かれた。東京・下町の真夏の風物詩として知られ、約95万9000人(主催者発表)が夜空を彩る約2万発に見入っていた=写真左は別=。今回は、台風6号の接近で、一時は開催が危ぶまれたが、予定通り行われた。>(読売28日付朝刊)
毎年毎年、どの記者が書こうが数字以外は判で押したようになる〝風物詩もの〟だ。社会面に載っていればいいだけの記事なのだが、それなりの面積を占めるので、地味な記事が没になり、懸命に書いた記者は泣きを見る。今もよくある実態だろう。
ご近所に例を取れば、この日は「熊野前」の商店街でサンバ・カーニバル=写真中=が開かれた。同居中の義妹バルジンが「一緒に行きませんか?」と誘う。「久米の仙人」に似ていることを否定しない治五郎としては、ちょっと行ってみたい気がしないでもなかったが、つい面倒になって断った(彼女の姉も)。2時間後ーー。
「面白かった?」
「・・・はい」
しかしサンバの踊り手たちよりも、沿道の商店をよく見て回ったらしい。
「何だ、その棒=写真右=は?」
「100円ショップで見つけて買いました」
これは「すりこ木」であり、麺棒としても役に立つ。モンゴル料理に必要な道具で、ずっと探していた品なのだ。バルジンよ、アッパレ!