治五郎親方、とうとう稽古総見へ
< 大相撲のあるべき姿について議論する日本相撲協会の第三者機関「大相撲の継承発展を考える有識者会議」(委員長=山内昌之・東大名誉教授)のメンバーが31日、大相撲秋場所(9月8日初日・両国国技館)に向けて国技館で行われた横綱審議委員会の稽古総見を見学。プロ野球・ソフトバンクの王貞治会長らが、鶴竜、白鵬の両横綱など幕内力士らの稽古を食い入るように見つめた。>(読売新聞夕刊=写真も)
早起きして両国国技館に出かけたのは事実だが、写真の左方、世界の王さんと女優・紺野美沙子さんの間に座っているのが治五郎ではない。それどころか、写真を隅から隅まで探しても写ってはいない。(当たり前だ。ワシは「有識者」などではない)
【有識者】それぞれの専門についての知識が広い上に経験も深く、大局的な判断が出来る点で社会の指導的地位に在る人。識者。
稽古総見というのは、競馬におけるパドックみたいなものだ。
パドック〔paddock〕㊀〔競馬場で〕競走の始まる前に、馬が集まる場所。ここで客が馬の下見をする。
大相撲は公営ギャンブルではないから、パドックの客は割と冷静だ。が、入場無料とはいえ朝から詰めかけるくらいだから、桟敷席で聞こえる声は「通」ぞろい。
「安定しているのは鶴竜と白鵬の両横綱ぐらいで、3大関はどうもね」「10勝しなきゃ大関に戻れない貴景勝は、かなり厳しいな」「御嶽海にも勢いは感じられない」
力士の側からすると、稽古総見は「日々の精進ぶりを横審にアピールする」という思惑もあるだろう。見たままには受け取れないが、下馬評というものは侮れない。