初の入院・手術と「人間の尊厳」その他(1)

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「怖さ3割、楽しみ2割」などと書いてから、わずかに4日。2泊3日の入院を終えて無事に退院した実感は「怖さ3割、後ろめたさと屈辱感が各2割、残りの3割は体の不自由に対する忍耐力」であって、露と消えた「楽しみ」などはゼロである。

「逢ひ見てののちの心に比ぶれば」すなわち「好きな異性(とは書いてないが同性ではなさそう)と一緒に寝られた後の嬉しさに比べたら、そりゃアンタ、うふふ」と詠んだ平安貴族じゃないが、逆の意味で「昔は物を思はざりけり」=「実際に経験する前は何も知らぬに等しかったなぁ」といったココロ。

総じて「貴重な体験」ではあった。まず、カテーテル手術というものを甘く見ていた。部分的に麻酔を用いるから耐え難いほどの苦痛は感じないし、いま何が行われているかをモニターで見ることもできる。が、3時間以上に及ぶ手術が終わった医師の作業衣を見たら返り血だらけで、現行犯逮捕された連続通り魔事件の犯人みたいだ。

「前途あるだろう優秀な医師(複数)が、こんな治五郎のために一心不乱で3時間も」と恐れ入り、つい「生れてすみません」的な気持ちになった。

帰途、病院に近い日本そば屋「朝日屋」でカツ丼=写真=を食った経緯に触れている余裕は、まだない。(疲れているので、続きは明日以降ね)