2018年の漢字(治五郎版)は「腺」か?

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 なんだか覚えにくい名前の映画監督だったな。トルナラトッテミーロだっけ? いや、そこまで変わった人名ではない。そうそう、トルナトーレだ。

イタリア映画「ニュー・シネマ・パラダイス」(1988年)=写真=をBSで見た。もう何度も見て「新シネパラ」と略称で呼んでいるくらいだから、次の展開がどうなるかは分かっているのだが、それだけに、始まって5分もするともう泣けてくる。

「ははあ、こんなところにこういう伏線が張ってあったか」とか「なるほど、このシーンはチャップリン映画のあの場面を思い出させようとしているのか」という風に、いくらでも新しい発見があるのだ。

映画というものの魅力をテーマにした映画には、邦画だと「蒲田行進曲」や「キネマの天地」があるが、やはり泣ける映画(とパスタ料理)はイタリア製が一番のようだ。

正月のテレビがありがたいのは、B級ではない昔の名画を次々と見られること。黒沢明の「七人の侍」ほか前期の傑作群や、洋画では「タイタニック」なども同じ調子で「ははあ!」「なるほど!」と(悲しくない場面も)涙にむせびながら見た。

涙腺だけではなく鼻も口も下半身も、およそ腺という腺が緩んできていることを年と共に自覚させられる。1年後にはどうなっているんだろう? 頭が「朧」になった上、体の「腺」が閉まらなくなったら・・・。

これはもう「鬼に金棒」とでも申すほかありませんよ。