2017-01-01から1年間の記事一覧
それは、おぼろ月=写真左=の「朧」です。 【朧】〔輪郭などが〕ぼんやりと かすんでいる様子。「月が―にかすむ/記憶がーになる」 【朧気】全体像はなんとなく分かるようだが、核心や細部は明確に把握出来ない様子。「-ながら理解出来る」 【朦朧】もやも…
嫌いな食べ物が一つもない、という話はすでに何度かした。ただしタコ焼きなどの「丸まり系」や、お好み焼きなどの「広がり系」には食指が動かないという話もした。 もう一つ、年中行事に絡んで「食べて当然」とされる物が治五郎は苦手である(味が嫌いなので…
おかしなもので、治五郎には昔から挨拶というもの=写真=の内容に得手・不得手がある。難易度別にA・B・Cと分類してみよう。 A「いただきます」「ごちそうさま」・・・これはワシでも朝飯前だ(朝飯は長年、滅多に食わない習慣だが)。 B「初めまして…
©赤塚不二夫 【再発】治まっていた病気や二度と起きてほしくない事件・事故などが、また起こること。 何か大きな事件・事故が起きると、謝罪会見に出てきた社長や責任者が、判で押したように言いますね。「二度と同じ過ちが起きぬよう」とか「再発防止に全力…
【アンビバレンス】〔ambivalence〕 同一の対象に対して作用する全く相反する感情の併存と、両者の間の激しい揺れ。例、父親に対する愛と憎しみなど。 この番組が半世紀を超す人気番組になっている理由を、治五郎なりに考察してみた。 まず、歴代の出演者(…
今年の有馬記念は大方の予想通り、キタサンブラック(武豊騎手)=写真=が逃げ切って制し、有終の美を飾った。馬主の北島三郎が感涙にむせんだのも結構、いい光景だった。「なに、治五郎は競馬もやるのか。知らなかった」ですって? やりませんよ。競馬場へ…
その昔、「カメラのドイ」のCMにこんなのがあった。ジャイアンツの内野手・土井正三=写真左の背番号6=が「ドイはカメラの王です!」と言おうとするのだが、王といえば王貞治=同背番号1=なので、後輩の土井としては呼び捨てに出来ない。なにしろ相手…
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」(川端康成「雪国」の冒頭) この国境は「くにざかい」であって「こっきょう」と読んではいけない。なぜなら外国との境界ではなく、上野の国と越後の国との境目という意味なのだから。 な~んてね、治五郎も…
「治五郎が? 本当に? そ、そりゃしかしマズイんじゃないか?」 まあまあ、そう興奮せずに落ち着いて話を聞きなさい。 例の旅行雑誌が「昭和の鉄道旅」みたいなテーマで特集を組むことになって、Fという新編集長が川端康成の「雪国」をネタにして書いてく…
「ローソン」という社名を聞くと、治五郎の脳内で点滅する2文字があった。 「労損」 苦労の労に損失の損である。なんという命名の仕方だろう。まるで「骨折り損のくたびれもうけ」を圧縮したような熟語ではないか。(熟してないから熟語とは言わない) <19…
治五郎も最近は「地元の老人」らしい雰囲気が身についてきたので、たまに道を尋ねられる。いつものようにサンダル履きでペタペタ、フラフラと往来を歩いていたら、喪服姿のお爺さん(同年輩)に呼び止められた。「この辺にお寺はありませんか?」 「どのお寺…
©加藤龍勇 好きだなあ、こういう絵。どこか(例えば都電の三ノ輪橋駅あたり)で実際に見かけた二人連れなのだろうか、それとも作者の心象風景なのだろうか。 特に右の人物の背中と、左の人物の脚がいい。左の人は車に注意しているらしいが、右の人には何も見…
半年以上も住めば、治五郎庵を訪れる変人も実数で十数人(延べだと数十人)になんなんとしている。(この部屋には何かが足りない)と感じる人が多いようだ。 当ててみましょう。それは「本棚」ではありませんか? (写真はどこかの古本屋) (変だなあ。治五…
【ふっつり】それまで続いてきた状態▵がそこで急に途絶える(を以後絶つことにする)様子。「ー顔をみせなくなった/酒をーやめた」 【ぷっつり】㊀「ぷつり」の強調表現。さらに強調して「ぶっつり」とも。㊁「ふっつり」の強調表現。「ー消息が絶えた」 【…
今どきの中学生や高校生で欅(けやき)という字を読めない子はいないらしい。椿(つばき)や柊(ひいらぎ)や梅(うめ)は読めないのに。(いくら何でも梅は読めるか) 欅坂46とかいうアイドルグループ=写真左。違ってないよね?=の功績が大きい。(治五郎…
東京都内の読売新聞読者には毎月1度、A3サイズ1枚の「よみうり大江戸あんしんぶん」(発行:東京読売防犯協力会)が無料配布(折り込み)される。「北・荒川・板橋区版」12月号の「新聞に載らない事件簿」コーナーを紹介しよう。 11月中の発生場所・犯罪…
ケンボー先生は見坊豪紀(けんぼう・ひでとし)(1914~1992)、山田先生は山田忠雄(1916~1996)。二人の辞書編纂者について、治五郎はその存命中から(面識などはないが)強い関心を持って見守ってきた。 見坊先生は「三省堂国語辞典」(略称「三国」)、…
その気(ケ)は少々あるものの「恐怖症」というほどのものではないだろう。と、長らく高を括っていたのだが・・・。 グアテマラへ初めて行って、マヤ文明の遺跡「ティカル」=写真=を訪ねた時のことだ。小さめのピラミッドみたいな「神殿」が何基もあって、…
きのう中米から帰ってきた。いやあ、大変でした。(ウソで~す。昔の話) グアテマラ(写真左は染織物)に1週間、引き続きドミニカ共和国(写真右はそこいらのビーチ)に1週間という取材旅行をしたことがある。イケメンの写真部員と一緒だ。マイアミの空港…
プロローグとして、こういう場面を想像してほしい。 飛行機の中で急病人が出た。スチュワーデス改め客室乗務員(定着していた外来語が日本語に変わった珍しいケース)が、「お客様の中に、お医者さんはいらっしゃいませんか?」と尋ね回る。すぐに手を挙げる…
と題された、加藤龍勇画伯(54、通称カトちゃん)の近作である。縁あって、数日前から治五郎の陋屋に飾られている。どこがそう気に入ったのか、とお尋ねか(誰もお尋ねではない)。女の左肩に乗っている白猫(みたいなもの)だろうって? ブー。 この女の「…
〽しろやぎさんから おてがみ ついた くろやぎさんたら よまずに たべた しかたがないので おてがみ かいた さっきの てがみの ごようじ なあに まどみちお作詞の童謡「やぎさんゆうびん」である。治五郎にとって、この白ヤギ=写真=と黒ヤギの手紙のやりと…
沖縄のイラブー(海蛇)が少し苦手といえば苦手だが、普通のスーパーで売っている食品で苦手なものは一つもない、ということは前にも書いた。これは胸を張って(張らなくてもいいが)断言できる。むしろ「すべてが好物」というのが実情だ。 ところが中には、…
【九九】一から九までの自然数どうしを掛け合わせた積を系統的に覚える時の唱え方。例、三八(サンパ)二十四。[室町時代までは、「九九八十一、八九(ハック)七十二・・・の順に唱えた] へぇ、そうなんですか? 室町時代までは? いや勉強になります、新解…
これがねえ、もらったことも贈ったことも(ほとんど)無いのですよ。むろん、自分で選んだ道ではあるのですが。お歳暮=写真(絵?)=は「虚礼」の典型だと思う。 「おお、ビールのロング缶が12本も!」「いやいやいやあ、高級海苔だ」と喜ぶ人が、どこにい…
【動物園】生態を公衆に見せ、かたわら保護を加えるためと称し、捕らえて来た多くの鳥獣・魚虫などに対し、狭い空間での生活を余儀無くし、飼い殺しにする、人間中心の施設。 これを初めて読んだ時の衝撃は、いまだに忘れられない。「確かに言えてるような気…
夕刊のコラム「よみうり寸評」を読んでいて「あれ?」と思った。はしだのりひこ=写真=を追悼しているのだが、こんな一節がある。 <活躍の陰で苦悩を抱えていたという。同年代の親友の自殺をひきずっていた。「10年間、だれとも打ち解けられなかった」と後…
青森県津軽地方の特異な方言を、分かりやすく(からかい気味に)表現した有名な言葉に「どさ」「ゆさ」がある。 「どこへ、お出かけですか?」「いやなに、ちょっとそこの銭湯=写真=まで」という会話が、ドサユサで通じるという点が都人には珍奇な印象を与…
映画というものは映画館へ行って、お金を払って見るものである。当たり前のことではないか。この原則を踏み外すと、映画に関わった人々の諸権利が脅かされ、ひいては文化というもの全体の衰退につながりかねない。 と、治五郎は考える者である。著作権を無視…
コメディアンとしてよりも役者として、治五郎が極めて高く評価していた人物がいる。いかりや長介(1931~2004)=写真=だ。日本の男優の中で、五指に入るとまでは言わないが17位ぐらいには入る。(微妙なところとはいえ立派なもんだ) ザ・ドリフターズのリ…