2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

一字署名の(顕)と(酊)を使い分けた事情

「治五郎さんよ。このブログは最近、何だか〝現役時代の懺悔録〟みたいな様相を呈してきていませんか?」「おう、キミもそう思うか。ワシも同感なんだ」 治五郎は40代半ばまで二日酔いに苦しむことはあっても、人前でロレツが回らなくなるほど泥酔した記憶は…

古新聞の中の人生

5年前、60歳の定年退職直後に社内報の「ご苦労様でした」コーナーに書いた文章が出てきた。気持ちは今も変わらないので、恥ずかしながら紹介しておこう。 ≪この欄では社に対する型通りの謝辞や昔の手柄話を記す人が多いけれど、あいにく手柄など何もない。…

秘匿する相手から年齢を聞き出す方法

今でこそ新聞も年齢にこだわらなくなったが、昔は氏名と住所・年齢がワンセットで必須事項とされた。載せる載せないは別として、取材した相手の年も聞き出せないようではデスクの大目玉を食らったものだ。 ところが有名人・一般人を問わず、自分の年齢を明か…

「美を競うスポーツ」の問題点

この件については、昨年11月だかに「女子スポーツ雑感」と題して書いたばかりなので、くどくどしいことは言いたくないのだが、正義と公平の観点に立てばやはり看過できない問題があるように思われる。(ええい、止めてくれるな、おっかさん) フィギュアスケ…

エレベーターの怪事件

治五郎が1階に居住している賃貸マンション(と言ってもアパートに毛の生えたような1DK)は6階建てで、ワシ以外の入居者は全戸が単身者らしい。 ドアを開ければエレベーターホール=写真=だ。(ホールというほどの面積はない) 草木も眠る丑三つ時・・…

はしなくも口を突いて出た「ウナギ文」

【端無くも】ふとした折に全く予想もしなかった事態に遭遇する様子。 どうしてそんな事態に遭遇したのかを語らねばなるまい。(誰も望んでいまいが) 「俺はウナギだ」という、日本語学では有名な文章がある。英訳すれば〝I am an eel.〟となるわけだが、漱…

訃報のフライングは、いかんよ

<時事通信社は19日、俳人で文化功労者の金子兜太(とうた)さん(98)が死去したという誤った記事を配信し、約1時間後に記事全文を取り消した。>=読売新聞20日付 <俳壇の重鎮で戦後の前衛俳句運動をリードした、文化功労者の俳人、金子兜太(かねこ・と…

子供の命名は人気者に「あやかる」べからず

昔、田中角栄=写真中央=が「庶民宰相」と呼ばれて人気絶頂だった頃、生まれた息子に「角栄」と名付けた親がいた。のちに〝本尊〟がロッキード事件で逮捕・起訴され有罪判決が確定すると、その少年はイジメなど甚大な被害を受け続けたらしい。 角さん、角さ…

3月3日に生まれて(その2)

〽 あかりをつけましょ ぼんぼりに・・・ 年中行事が概して苦手な治五郎は気が滅入る。サトウハチロー作詞の童謡「うれしいひなまつり」が街に流れる季節も同前なのだが、雛祭=写真=が誕生日となると、そうも言っていられない。 雛祭は女の子の健やかな成…

3月3日に生まれて(その1)

映画ファンなら誰でも知っているように、7月4日と言えば俳優のトム・クルーズ=写真左=の誕生日である。映画「7月4日に生まれて」(1989年、米国)という自伝的作品は、今どきの若造も聞いたことぐらいあるだろう。(治五郎という男は常識があるように…

しばらく断酒せむとぞ思ふ

治五郎が断酒? まさか! 御冗談を。 やはり、そう思いますか。あなた、分かってますね。 禁煙に関して、作家のマーク・トウェインが言った(とされる)名言が有名だ。曰く、禁煙なんて簡単さ。私はもう千回もやめてきたんだから。 Quitting smoking is easy…

そっくりさんの名言

<私の顔は政治的過ぎる。でもこの顔で生まれたのだから、この顔で生きていかなくてはならない>。なかなか含蓄に富む一言ではないか。その記事は、以下の通り。 [江陵市 14日 ロイター] 平昌冬季五輪のアイスホッケー試合会場で14日、北朝鮮の「美女…

メダルの話題ではなく、またも人名の話

「ちわーッス。へるまんデ~ス」 「まだ来るのか(いいけど)。で、また日本人の名前に関する質問か?」 「質問イウ程ノモンヤナインヤケド・・・」 「なんだか、今日は関西弁だな」 「ヘエ。実ハ来日シテ最初ノ1年半、大阪ニイテマシタサカイ」 ヘルマンの…

「明日、ウランバートルに行きます」

先日、モンゴル人妻(モンゴルの人妻ではなく、モンゴル人たる妻)が言った。 (里帰り? しかし、ずいぶん急な話だな。とうとう日本での暮らしに見切りをつけて家を出るのか)と思ったのは治五郎の勘違いで、「ウランバートル」は墨田区両国にあるモンゴル…

日本人の姓名は難しい(続き)

「コンバンワ。私ハ、日本人ノ姓名ニ関心ヲ抱キツツアル事ヲ自覚シテイマス」 「またヘルマンか。その関心については先刻承知だよ。今度は何だい」 「治五郎サン。私ハ驚イタノデス。本当ニびっくり仰天シタ次第ナノデスヨ。聴イテ下サイマスカ?」 「い、い…

日本人の姓名は難しい

「グーテンターク、治五郎サン。少シ教エテホシイコトガアリマス」 「なんだろう、ヘルマン」 「ドウシテ『よしはる』ガ『はぶ』デ、『ゆづる』ハ『はにゅう』ナノデスカ?」 「え?」 (ははあ、羽生善治=写真左=と羽生結弦=写真右=のことを言っている…

おかしゅうて やがて悲しき しらけ鳥

〽 しらけ鳥 飛んで行く 南の空へ しらけないで しらけないで しらけたけれど (みじめ みじめ~) 40代半ば以下の世代は、もう知らないかもしれない。治五郎が高く評価してきたコメディアン・小松政夫の「しらけ鳥」=写真=。 昔のドリフターズのコント番…

異常なまでのブランド・アレルギー

(ブランド品が好きな方は、気分を害するに決まっているから読まないで下さい) 突拍子もない空想を始めて恐縮だが、もしも治五郎が若くて独身で「集団見合い」(今は合コンとか婚活とか言うらしい)に参加したとしよう。男女とも平均年齢は低くないようだが…

「変」と「乱」及び歴史の発展段階

治五郎は、こう見えても(どう見えるんだ)大学で日本史を専攻した。よく勉強した方だとは言えないし、東洋史や西洋史の知識となれば高校生以下かもしれない。 「~の変」と「~の乱」の違いは何か? てな話題が、ネット上ではよく見られる。大雑把に言うと…

「アル中ハイマー」(©山田風太郎)に関する留意事項

この言葉、もちろん「アルコール中毒」と「アルツハイマー病」を合体させた造語である。非常に分かりやすい表現で、医師による臨床報告も増加の一途をたどっているので「あ、俺のことだな」と直感する患者が多くなってきた。 治五郎もその一人で、当然のごと…

鶴瓶を見るとカニが食いたくなる

一体いかなる理由によるのであろう。笑福亭鶴瓶(「つるべえ」ではなく「つるべ」)師匠=写真左=の顔を見ていると、無性に蟹=写真右は毛蟹=を食いたくなる。 この疑問と真摯に向き合うこと10年余、治五郎は忽然として真理に目覚めた。 頭だ。頭髪の形だ…

奇書「人間臨終図巻」を読み直す

皆さんは、山田風太郎(1922~2001)=写真=という作家を知ってますか? どこかで名前だけは・・・という人が多いのではないでしょうか。いや、それでいいのです。深入りすると少し危なくなるので。(治五郎が、そのクチ) むかし愛読した「人間臨終図巻」…

一難去ってまた一難?

旅先で縁日に遭遇し、寅さんと同じような職業の人に呼び止められたと思いなさい。 「そこのお父さん、あなたには女難の相がある。騙されたと思って、聞くだけは聞いてった方がいいよ」。面白いから足を止めて少し聞いたが、2分後に何かモノを買わされそうに…

苦手な「節分」が終わったよ

(今年も豆まきをしたという人は、聞かなかったふりをして下さい) 治五郎は、幼いころから「豆まき」というものが非常に苦手だった。「福は~内、鬼は~外」という、あの独特の掛け声を聞いただけでゾ~っとする。 大手の神社仏閣が有名人を招いて催す豆ま…

いわゆる「悪相」を弁護する

【悪相】㊀▵醜い(恐ろしい)顔かたち。㊁縁起の悪い様子。 ねえ新解さん、「醜い」は少し言い過ぎじゃありませんか? 治五郎だったら「一見、悪い人のように見える人相」とでもしておきたいのですが、間違いでしょうか。 写真は、左から順に ①俳優の八名信…

日刊紙と月刊誌では勝手が違う

「ははあ、治五郎はんは福島県の三春町へ行かはったんやろ。ちゃいまっか?」 「おぬし、出来るな? 2枚の写真を見ただけで治五郎の出張先を言い当てる関西人なんぞ、そない仰山いてへんで」(どうしても、こっちまで関西弁になってしまう。日本語には「西…

老爺の「老婆心」

田舎に限った話ではない。東京でも、滅多に客の入らない小さなパン屋さんや雑貨店を見かける。1日に3人の客が来たとして、何個の商品が売れるかというと例えばクリームパン1個、サバ缶1個、それにタワシ3個(どういう客だ)である。 これで、どうやって…