W杯のマークとムンクの「叫び」
W杯の中継を見ているとロゴマークと言うのかエンブレムと言うのか、場面が変わるごとにそれがうるさいくらい出てくる。ほんの一瞬のことだから、目を凝らして全体像を把握しようとしても把握できない。
そこで、静止画像=写真左=をじっくり観察してみた。優勝トロフィー(以前はジュール・リメ杯と言った)をかたどっていると思われるが、ボール=地球に当たる部分に歪んだ青い円を三つ配してある。
「どうも、これは何かを連想させるぞ」と治五郎は感じた。何だろう?
往年の覆面プロレスラー「ザ・デストロイヤー」が苦しんでいるところのようにも見えるが(古いな)、もっと人間の深層心理に訴えかけてくるような何か・・・。
そうか、有名なノルウェーの画家ムンクの「叫び」=右=だ! (さすがにワシも、そこまではすぐに気づかなかった)
絵の人物は口を大きく開けているが、自分で叫んでいるのではなく、多くの人の「阿鼻叫喚」が聞こえるので惑乱して耳を塞いでいるらしい。
何かワールドカップの〝お祭り騒ぎ〟とは縁遠いように感じるだろうが、歓喜と狂気と絶望は紙一重。FIFAもそこを考えたのに違いない。(そうかなあ)
過去に何度も優勝した「強豪」が、はるか格下の国に負けたりした時、スタンドはこの「叫び」のような表情で溢れる。FIFAはそれを表現したのだ。(そうかなあ)