「ハーフ」今昔
写真はビールの「ハーフ&ハーフ」というやつだが、今夜のところはお呼びでない。
新解さんに、意外なことが書いてあった。
ハーフ 🈔〔←half blood〕混血(の人)。〔差別表現として用いられることがある〕
本当か? 混血児は昔「間(あい)の子」などと呼ばれて、これが不当に〔侮蔑の意を含意することもある〕時代が長く続いたことは、治五郎も承知している。
しかし、時代は移った。今どき「ハーフ」を差別表現として用いる人がいたら、その人こそ〔侮蔑の意を含意〕した目で見られるだろう。
ダルビッシュ有、ケンブリッジ飛鳥、ウエンツ瑛士、国山ハセン、ホラン千秋・・・今やハーフは差別の対象どころか、憧憬と羨望の的だ(テリー伊藤は違うと思う)。「パパとママは、どうして日本人同士で結婚しちゃったの?」と恨みごとを言う子供もいるとか。
テニスの大坂なおみ(20)が「日本人プレーヤー」として頭角を現した頃はワシも、意表を突く外貌に接して相当ビックリしたものだが、あれよあれよという間に全米オープンで日本人初の4大大会優勝を遂げた。
マスコミが全面的に称賛している陰では、(なんだか面白くねえなあ)と感じている年寄りもいるに違いない、というワシの懸念は(幸い)杞憂に終わったようだ。
なおみが生まれたのは(計算が正しければ)20年前。すでに国際結婚が珍しくはなくなっていたが、40年前や60年前は事情が全く違っていた。長女に紹介された恋人が黒人だったりした場合、親御さんの周辺で一体どんな騒動が持ち上がったか。
20年前も、田舎では同じ状況だったろう。北海道・根室で漁師を続けてきたという祖父の鉄夫さん(73)に、(現役記者だったら)その辺の話をジ~ックリ聞いてみたい。
日本社会の〝国際化〟は総じて、悪い方向へは進んでいないと思う。(なおみは、おじいちゃんと深い話も出来るようになるよう、日本語の勉強に励みなさいね)