飛び続けたくなければ 下を見てもいいだろう
<飛び続けたいのなら 下を見ない方がいい
と偉大なるB・B・キングは言った。このすばらしい助言のおかげで、私は本書を完成させることができた>
と、巻頭の「謝辞」にある。ピーター・バリー著、高橋和久監訳「文学理論講義 ーー 新しいスタンダード ーー 」(ミネルヴァ書房)。
そんな難しそうな本を治五郎が読めるのかって? そこでんがな。
向学心の盛んな妻アルタンが、図書館で借りてきた本をジックリ読破する気になったらしくアマゾンで購入した。注文するや一両日で届いたので、図書館の本は取りあえず不要になる。それをパラパラとめくっているのだが・・・いやあ、面白い!
と言いたいところだが、ほとんど歯が立たない(というか、立つ歯がない)。よく理解できるのは巻頭の謝辞ぐらいだ。
<飛び続けたいのなら 下を見ない方がいい>とは、つまり<過去の業績に満足したりせず、さらに努力を続けなさい>という意味だろう。分からんではないが、ワシは<見るべき程の事は見つ(平知盛)>の諦観派だ。
ちなみにB・B・キング(1925~2015)=写真=は、米国を代表するブルース界の巨星だが、ワシにとっては海外文学と同様に縁の遠い存在。
<飛び続けたいのなら・・・>とおっしゃるが、人の欲にはキリがない。いつまでも飛び続けたって仕方あんめえ。ちゅうわけで、タイトルの実感に至る治五郎である。