「本 よみうり堂」も18年かぁ

f:id:yanakaan:20190326080333j:plain

ちょっと長いが、治五郎が登場した日曜日の読書面からの引用。

<先日、よみうり堂にふらりと現れた男、見ればなんと、初代店主(顕)さんじゃありませんか! 6年前に退職し、今はフリーライターとして悠々自適の日々を送る大先輩は、「紙面を毎週見てるから」と後輩にクギを刺して(?)去っていきました🔸読書面が「本 よみうり堂」と銘打って新装開店したのは、18年前の2001年1月。「どっち派?」の前身「HONライン倶楽部」は2003年4月に始まりました🔸当時の「よみうり堂から」には、店主と店員のこんなやり取りが。<「投書の山は届いているか」「山とまでは行かないけど束ぐらいなら」「一番人気は?」・・・>。その頃、見習い奉公中だった私には懐かしい思い出です🔸時代は変われど愛読書を薦める読者の熱い思いは健在です。この春、17年目を迎える読者投稿欄に、これからもどしどし投稿をお寄せください。(良)> 

 (良)はM本R一(=松M良I、要するに松本良一だ)。見習い奉公中だった彼も、今は何代目かの「よみうり堂のオヤジ」になって立派にやっている。

ワシが初代オヤジとして狙ったのは、本の好きな読者との「双方向性」と言おうか、読むだけでなく紙面づくりに参加してもらうことだった。毎週、テーマを決めて「そのテーマなら、この本がイチ押し」という意見を広く募ったわけだ。

<採用分には1000円の図書カードを進呈>という〝利益誘導〟路線が成功したのかどうか、評判は悪くなかった。毎回のように気の利いた投書をくれる人も増え、図に乗ったオヤジが「ファン感謝デー」と称する宴会(有料)を開催するに至った。参加者同士の間で、のちに結婚するカップルが生まれたりしたのは、望外の喜びであります。

仕事は、面白がってやらなければならない。その点、ワシなどはずいぶん楽しませてもらった方だと思う。

いま少し気になっているのは、進呈する図書カード=写真=の額面が1000円に据え置かれたままであること。これじゃ文庫か新書しか買えないだろう。現在のオヤジには、経理筋を籠絡して額面アップをもくろんでほしい気がする。

ろうらく【籠絡】うまく言いくるめて他人を自分の思う通りにすること。