蒙古女の感性と言っていいのかどうか

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たぶん、そう一般化して言うことはできないと思うのだが、妻のアルタンを観察するともなく観察していると、独特の嗜好があるようだ。大衆的な歌手で言うと美空ひばり=写真左=とテレサ・テン=同右=が圧倒的な「双璧」であって、「この二人に比べたら他の歌手は聴くに値しない」とまで思っている節がある。

二人とも「天才」であることには異論のない治五郎も、それほどまでの思い入れはなかったのだが、「これほど人の心に届く歌声を私は知らない!」などと言われれば「確かに、そうかもしれない」と思えてくるから困ったものだ。

今は相撲中継があるからいいが、普段の土曜日は見たいテレビが何もない。BSテレ東が何年も前から繰り返し繰り返し、全作品を放送してきた「寅さんシリーズ」ぐらいのもので、昨夜も竹下景子三船敏郎が出る「知床慕情」編を見たのだが、寅さん映画はアルタンに限らずモンゴル人に評判がいい。

アルタンの場合は〝寅キチ〟のワシの影響があるだろうが、もともと「1に黒沢明、2に小津安二郎」というくらいで、同世代の女性の好みとは少~しズレがある。ワシなどは、自分の親の世代とお茶を飲みながら見ているような錯覚に陥る。

昨夜は寅さん終了後、番組欄に彼女が大喜びしそうなタイトルがあった。いわく<二大歌姫伝説! ㊙映像テレサ・テン……憧れの美空ひばりへ熱き想い>と来たもんだ。これは、付き合わないわけにいくまい。

途中から見始めた義妹バルジンも結構、熱中している。「蒙古女の感性」と一般化したくなるのも当然というものだろう。 

 「コマーシャルが多くて長い! まるでCMの合間、合間に放送しているみたい」と蒙古女たちは憤る。これは全く同感だ。

何のCMかという具体的なことは言わないが、青汁とかセサミンとか(言ってるじゃないか)、健康と長寿を信仰する高齢者の欲望に付け込んでいる。視力・聴力関係も目立つな。しかも「30分以内に電話すれば・・・」などと射幸心をあおる。あくどい!

CMが始まるとワシは「消音」ボタンを押すことにしている。

生まれたのが社会主義時代で、国営だか党営だかの放送ばかり見て育った蒙古姉妹も、今は日本のテレビを批判的に見る。とてもいいことだ。(某国政府は介入しないでね)

それにしても、ひばり52歳、テレサ42歳という享年を知るにつけ「短命が、人々に長く愛されるための条件なのかもね」と、妙な感慨に浸るワタクシたちであった。