治五郎親方の大相撲秋場所総評
治五郎親方が日頃、さんざん悪口を言っている「NHK のど自慢」=上=の一番イヤなところは、「予定調和」という体質にある。45分間の生放送だから、やむを得ない側面があるのは認めるが、あまりにも「予定通り」に縛られていて、意外性がない。
あらかじめ「今週のチャンピオンはAさん、特別賞はBさん」と決まっているんじゃないか? という疑惑が生じるわけだ。予選段階で「鐘二つ」の人が本番で突然、圧倒的な歌唱力を発揮したり、何も話せなかった年寄りが雄弁に語りだしたりしては困る。
ひょっとしたらNHKが作ったシナリオを、出場者は演じさせられているのではないだろうか?
ま、それはそれとして今場所の話だ。総じて「のど自慢」的だった。
①14日目で横綱・白鵬が41回目の優勝と、幕内1000勝を達成した。
②1年以上も休んだ横綱・稀勢の里が、なんとか引退せずにすんだ。
③大関になったばかりでカド番の栃ノ心が勝ち越して、なんとか大関の座を守った。
④先場所〝参考優勝〟した御嶽海は、やはり横綱や大関の敵ではなかった。
すべて、予想通りだ。何の意外性もない。これじゃ、つまらんぜよ。