よく考えると心配な未成年者の記者会見

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スポーツ界の不祥事やゴタゴタが、そろそろ各競技を一巡したと思っていたら今度は日本体操協会のゴタゴタだ。

パワハラとは何か」という重い問題を、18歳の女子体操選手=写真=が提起した。なかなか堂々たる記者会見ぶりである。

思い出すのは(いつだったかな)、日大アメリカンフットボール部の悪質な違反タックル事件で加害者(誰だったかな)が「指示されてやった」と告発した会見。

大きな組織に君臨する〝古狸〟どもが相手なのだから、いくら弁護士が同席するとはいっても、本人に求められる勇気と覚悟は大変なものだろう。(お陰で、どっちが本当のことを言っていて、どっちが嘘をついているかが、とても分かりやすい)

この(法律上の)少年少女たちは各競技への情熱と実力があるだけで、まだ保身とか処世などの「世知」に長けていない。そこが強みだ。

【世知】人とうまくつき合い、その世界で自分の身を処していく上での要領。「―に たけた苦労人」

どうしても「頑張れ」と応援したくなるではないか。

しかし、おじいちゃんの目からすると、孫みたいな世代の奮闘は心配にもなる。

そもそも記者会見なんて、何歳になれば開けるのか。18歳ではなく17歳や16歳だったらどうか。13歳では無理なのか。分からなくなってきませんか?

当然のことながら、渦中の未成年が会見すれば実名と顔がテレビ各局で繰り返し流される。一夜にして有名人だ。それが吉と出るか凶と出るか。

ダメだった場合「もう、いいや。体操はやめてアイドルになるから」という娘もいるかもしれない。が普通、そうはいかないのが世の中だ。

その昔(メキシコ五輪の頃か)小田千恵子という、アイドルになれそうな容姿の体操選手がいた。それが71歳になった今、告発されている女子体操界の〝女帝〟と同一人物だとは、神ならぬ身の治五郎には知る由もないのであった。諸行無常、色即是空南無阿弥陀仏、南無妙法蓮華経